◆シュルンベルガー(SCHLUMBERGER)
ウィーン市内北西部ドナウ運河沿いのハイリゲンシュタット大通りに本社を構える<シュルンベルガー社>は、ハプスブルグ家御用達の伝統のある老舗ワイナリーです。
1842年創業以来、伝統的なメトッド・トラディショネルによる瓶内二次発酵ゼクト(スパークリングワイン)のオーストリア最古・最大のメーカーです。
創始者”ロベルト・シュルンベルガー”はフランスのシャンパンメーカー<ルイナール・ペール&フィス>のセラー・マスターを長年勤め、伝統的な「シャンパンの製法」を習得し、オーストリアに持ち帰り創業、それを基本にして現在も伝統的なゼクト造りを継承しています。
ウィーンの北約1時間のヴァインフィアテル地方にあるぶどう園では、ぶどうの収穫に細心の注意を払い、全て手摘みで丁寧に扱い,二次発酵は瓶内で9~24ヶ月かけて低温でゆっくり行っています。
メトッド・トラディショネル製法では、瓶内二次発酵中にボトルの中に発生する澱を取り除くためにボトルを逆さまにして数ヶ月かけて瓶をゆり動かし、ボトルの口に澱を集めます(「ルミアージュ」)。
ウィーン市内のシュルンベルガー本社の地下には、長さ3kmにも及ぶトンネルのワインセラーに何百万本ものボトルが並び、職人による丁寧なルミアージュがおこなわれています。<シュルンベルガー>では、今流行りのルミアージュの機械化への全面移行に抗して、今でも、経験豊かなセラーマスターの指導による手作業を行っています。
このような丁寧なメトッド・トラディショネルの製法に加えて、長年に亘り蓄積された独自の醸造技術と情熱により、細かい気泡、生き生きとしたフレッシュな味わい、至宝の旨みが特長の品格高いゼクトが生まれたのです。1890年にオーストリア・ハンガリー帝国の皇室であるハプスブルク家の御用達となりました。
ワインを沢山飲んだ時に頭痛や二日酔いになる人がいますが、これはワインに含まれる亜硫酸塩(SO2)やヒスタミンが原因なのです。シュルンベルガーではメトッド・トラディショネル製法の伝統に加えて、亜硫酸塩(SO2)とヒスタミンの含有量を抑えています。これにより、さわかやでフレッシュな味を実現するだけでなく、悪酔いや二日酔いの心配のない健康的なワインを実現しているのです。
さらに、このゼクトをこよく愛でる人たちに更なる贈り物として加えられたのが高い芸術性です。「美酒を愛するものは絶対に豊かな嗜好の持ち主である」と信じてシュルンベルガー社は「オーストリアの世紀の巨匠」といわれるクリムトの名画「接吻」をラベルにする認可を得ました。
そしてシュルンベルガーのトップブランドのゼクトのラベルに名画「接吻」(Der Kuss)を配し、「キュヴェ・クリムト」として世に送り出したのです。
20世紀初頭のオーストリア文化を支えたハプスブルク家御用達ゼクトの香りをそのままに味わっていただける名品です。
また、若い人達に人気の「ホワイト・セコ」は2011年に米国「飲料審査研究所」(The Beverage Tasting Institute in Chicago/USA、1981年設立)から権威ある金賞を受賞しています。
<ワイングートPMC>の「ゼーヴィンクラー・インプレッシオーネン」ブランドの貴腐ワインは、オーストリア本国は勿論、欧米各地のワインコンテストで110ものメダルを受賞しており、品質重視の醸造家であることがわかります。その品質の良さとオーストリア現代人気画家の手によるラベルの美しさが年々ファンを増加させています。
また2017年には、世界最大規模・最高権威と評されるワイン・コンペティションの「IWC(International Wine Challenge)」で、貴腐ワインのメーカとして栄えある「Sweet Winemaker of the Year 2017」を受賞しました。その他にもゴールドメダルを3つトリプル受賞しました。